安心して健康に暮らすには

住まいにとって大事なのは、安心して健康にくらせること。そのために、地震や台風などの災害から家人を守ること、毎日の生活で家人が健康に暮らせることが重要です。冬暖かく、夏涼しく、内部結露による構造体の傷みを防いで耐震力を保持するために、2つの工法を採用しています。

断熱・結露対策 通気断熱WB工法

「断熱性を高めて内部結露を起こさない方法はないだろうか?」

通気断熱WB工法の住まいを、東三河で第一棟目を建てたのは当工務店です。それまで、「断熱性を高めて内部結露を起こさない方法はないだろうか?」と考えていました。断熱性を高めるほど内部結露につながります。結露して、構造体が傷めば耐震力は落ち、また、カビなどの発生で住んでいる人の健康も害します。
WB工法は室内と壁の中の空気を動かして湿度を調節し結露しにくくします。木材の寿命を延ばすには、乾燥した状態を保つこと。常に動く空気にさらすことです。

※人の体感温度は温度、湿度、気流(風)、輻射(反射して入る光、熱)で決まります。その中でも快適な室内環境に大事なのは温度と湿度です。温度と湿度をコントロールしなければ快適な環境は得られないと思います。


地震・台風対策 耐力面材ダイライト

「日本の国土は、世界の0.25%の面積しかありませんが、震度6強の地震の数は約20%も起きています。」

耐力壁にはダイライトを使用しています。1997年に発売された時から、新築工事はもちろん、リフォーム工事の耐震補強にも使用しています。採用する際、最も重視したのは透湿抵抗が低いため内部結露を起こしにくいことです。

ダイライトの4つの特徴

  1. 強度 軽くて強い。強度は構造用合板並み、比重は0.7
  2. 防火性 無機質素材のため燃えにくい準不燃材料認定材料
  3. 耐候、防蟻性 無機質素材のため気候変化に強く、白アリと腐朽菌に強い
  4. 透湿性 湿気を合板の3〜4倍も通します。

実大実験は非常に大事と考えています。

また、上の実験写真はダイライトを使用した実大実験です。ほとんどの新しい材料はこのような実大実験をしていません。耐力壁として壁だけを取出して実験し、材料の性能を確かめているだけです。材料としてのデータを実物の家に使用したとき、本当にその通りの力(耐力)を発揮して地震から守れるのか疑問に思っていました。私は大建工業が開発メーカーとしてこの実験をし、公開したことを評価しています。

内部結露は現代の住まいの問題なのです。

※内部結露とは、冬暖かく、夏涼しい住まいを造るためには、外気の影響を低く抑えたいため断熱材の性能を上げなければなりません。断熱性能が上がると外壁の外と内で温度差が大きくなります。上図のように、壁の中の温度差が大きいほど結露します。 結露水は構造体を傷め、断熱材の性能を落とします。


住まいの断熱と耐震、別々に考えてはいけません。

通常、断熱工事と耐震工事が別々に書いてあります。しかし、私は2つでひとつと考えています。断熱性能を上げた為内部結露して構造体が傷めば、災害時に耐震機能は働かなくなり、大きな被害になるからです。阪神の地震でも、構造体の損傷が原因で倒壊した建物は多かったのです。
耐久性を守ることは、新築時の耐力を維持すること。いつ来るかわからない地震に備えるため、床下、壁の中、天井裏の普段目に見えない場所が大事です。内部結露起こしにくいWB工法と透湿性の高い耐力面材ダイライトは、ベストの組み合わせなのです。

人類は500万年、自然の中で生きてきました。

ペットボトルの水と同じように、室内の空気を買うと考えてください。人が生きていくために、大事なのは水と空気です。住まいの中にいる以上、一番大事なのは室内空気です。快適な室内環境とは、空気のことを考えて工事することです。